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IPSIニュースレター2020年11月号
2020.11.24
IPSIニュースレター2020年11月号(日本語版)【ISAP2020 テーマ別会合、他】
錦秋の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウィルス感染症の再流行が懸念される中、IPSI事務局は在宅勤務を続けてはいるものの、「自然と調和する社会」に向けたランドスケープ・シースケープ・アプローチに関連する様々なプロジェクトや活動に積極的に取り組んでいます。皆様も引き続き健康と安全に留意してお過ごしください。
さて、2020年11月号のIPSIニュースレターをお届けします。日本語では概要のみご紹介しておりますので、詳細は本文をご覧ください。
1.ISAP2020 テーマ別会合「SATOYAMAイニシアティブと社会変革―自然共生社会の実現に向けて―」
2020年11月12日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)のIPSI事務局と公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)は、「持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP) 2020において、オンラインセッション「SATOYAMAイニシアティブと社会変革-自然共生社会の実現に向けて-」を、日本国環境省の協力のもと共催しました。本セッションでは、SATOYAMAイニシアティブが推進しているSEPLSの概念が、「自然共生社会」の実現に向けた社会変革にどのように貢献できるかに焦点を当て、特にポストコロナの新たな現実を踏まえて、議論を行いました。
本イベントの詳細および録画映像は、ISAP2020のウェブサイトをご覧ください。
2.グローバル・ランドスケープ・フォーラム セッション「Seizing the landscape opportunity to catalyse transformative biodiversity governance」
2020年10月29日、グローバル・ランドスケープ・フォーラム (GLF)生物多様性デジタル会議の一環として、SATOYAMAイニシアティブからのSEPLSの視点を盛り込んだセッション「Seizing the landscape opportunity to catalyse transformative biodiversity governance」が、開催されました。本セッションは、オランダ環境評価庁(PBL)が、IPSI事務局を運営するUNU-IASなどのパートナーと共同で開催し、生物多様性条約(CBD)のポスト2020生物多様性枠組(GBF) を支援するために、非国家主体が実施しているランドスケープ・アプローチおよび取り決めの役割に焦点を当て、政策がそれをどのように支援できるかを議論し、地域ベースの非国家主体のGBFへのコミットメントと検証の可能性を示しました。
本セッションはIPSI事務局のスニーサ・M・サブラマニアン(UNU-IAS客員研究員)が司会・進行を務め、西麻衣子(UNU-IAS研究員)が、SATOYAMAイニシアティブ、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)、およびCBD締約国の生物多様性国家戦略及び行動計画(NBSAPs)にランドスケープ・アプローチを組み込むためのマニュアル作成に関するIPSI協力活動について発表しました。IPSIメンバーも参加し、活発な議論が行われました。
本セッションの詳細および録画映像は、こちら(英語)からご覧いただけます。
3.【締切迫る】 原稿募集:SATOYAMA Initiative Thematic Review Vol.7
UNU-IASとIGESは、「SATOYAMA Initiative Thematic Review Vol.7(SATOYAMAイニシアティブ主題レビュー第7巻)」を刊行するにあたり、IPSIメンバーからの原稿を募集しています。本巻のテーマは、「社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)の管理における生物多様性、健康、持続可能な開発の相互関係(Nexus among biodiversity, health, and sustainable development in managing socio-ecological production landscapes and seascapes(SEPLS)」です。本テーマに関連するケーススタディをお持ちのIPSIメンバーは、ぜひご応募ください。要旨(英文400語)の応募締切は、2020年12月1日です。
応募に関する詳細は、こちら(英語)からご覧ください。
4.ケーススタディ紹介:太平洋環境森林組合(CORFOPAL)
今月は、IPSIメンバーであるコロンビアの太平洋環境森林組合(CORFOPAL)のケーススタディ「The San Antonio Forest Key Biodiversity Area Governance Scheme: collective construction based on differences 」をご紹介します。本ケーススタディは、SATOYAMAイニシアティブ主題レビュー第五巻にも掲載されています。
コロンビアのアンデス山脈バジェ・デル・カウカにあるサンアントニオの森(SAF)は、生物多様性の保全の鍵になる重要な地域(KBA)ですが、人間の介入により深刻な脅威に晒されている地域の1つです。自然の生態系の保護は30パーセントを下回っています。この生産的で、生物多様性のあるランドスケープは、村、作物、森林、牧草地、豪華な邸宅や小さな農地を含む私有地などから成る生態系と土地利用の動的モザイクです。当地域は6つの保護地域として認定されているものの、土地利用と保全を規制する法律は順守されていません。その結果、農業と家畜の境界線は過去数年に渡って拡大し、生育地の損失、断片化や人口過多を引き起こし、水源の汚染増加や生物多様性に対する脅威へと繋がっています。しかしながら、これらの脅威はこれまで適切に評価されていませんでした。CORFOPALは、同地域で活動している他組織の支援のもと、SEPLSにおけるレジリエンス指標に関するツールキットを使用し、SEPLS、コミュニティー、利害関係者の情報を入手し、「SAF-KBAガバナンススキーム」と呼ばれる管理モデルを開発しました。この参加型スキームは、保全戦略の実施における包括的かつ合意に基づく決定を促すために、自然に対する様々な信念、態度、役割および責任を考慮に入れて、利害関係者の間で戦略的かつ包括的なビジョンの構築を目指しています。
本ケーススタディの詳細は、こちら(英語)をご覧ください。
本ニュースレターで共有を希望されるイベント等の情報がございましたら、IPSI事務局までご連絡ください。また、日本語の記事をお送りいただければ日本語版ニュースレターに掲載いたします。皆様からの情報提供をお待ちしております。
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SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局
国際連合大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)
東京都渋谷区神宮前5-53-70
電話:03-5467-1212(代表)
E-mail: isi@unu.edu
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