IPSIについて

SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)は、自然共生社会の実現を目指す、258団体が参加するパートナーシップです。世界の多くの地域において、人々は日常生活や農林水産業をはじめとする生産活動の維持・向上のために、様々な方法で、周囲の自然環境を利用・管理してきました。長い間、地域で築かれた人間と自然との相互作用に関するそれらの知識と実践をもとに、これまでの生産活動や自然の管理方法は、食糧や燃料等の供給、伝統と文化の創造、生態系や生物多様性の維持を通じて、地域コミュニティを支える複雑なシステムを創り上げてきました。
しかしながら、近年の急速な社会経済の変化によって、その持続的な生産活動は次第に脅かされ、多くは効率性を重視したより単一で大規模な生産システムへと取って代わられました 。その結果、環境の荒廃や文化・伝統の喪失を招いています。このような課題に対処し、自然資源を持続的に利用・管理し、我々も、将来世代も、同様に恩恵を受けられるような方策を検討するため、日本国環境省と国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は2007年 に共に、SATOYAMAイニシアティブを提唱しました。そして、このSATOYAMAイニシアティブのコンセプトを多様なステークホルダーとともに実践していくため、2010年10月にIPSIを発足し、生態系アプローチを含む現在の基本理念に基づいた取組の促進を図っています。

  • IPSIの歴史

    SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)は、2010 年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10 回締約国会議(CBD COP10)において発足しました。COP10で採択された決定X/32では、CBDの締約国は、IPSIを「生物多様性及び人間の福利のために、人為的影響を受けた自然環境をよりよく理解・支援する有用なツールとなりうるもの」と支持し、締約国その他の政府 及び関連機関に対して、SATOYAMA イニシアティブを更に発展させるべく、IPSIに参加することを勧奨しています。

  • メンバー

    SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)は SATOYAMA イニシアティブの考え方に賛同し、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ (SEPLS) の維持や再生に取り組んでいる世界中の団体により構成されています。国・地方政府機関や、NGO・市民団体、先住民団体・地域コミュニティ団体、学術・教育・研究機関、産業・民間団体、国際機関など多岐にわたる団体が参加し、SATOYAMAイニシアティブの行動指針と実践的視点の重要性を共有しながら、多種多様な活動を展開しています。発足時51団体だったメンバーも2020年4月現在、258団体まで増えています。

  • 運営委員会

    IPSIの運営委員会は、IPSI の円滑な運営とパートナーシップ促進のため、IPSIの執行機関として機能し、活動の実施に関する検討や指針の提示、新規加入メンバーの承認、総会に対する提言、IPSI事務局への指導等を行っています。
    運営委員は IPSIメンバーの中から総会にて選定され、現在18団体が務めています。

  • 事務局

    IPSI事務局は、SATOYAMAイニシアティブを日本国環境省と共同で提唱した国連大学サステイナビリティ高等研究所が務めています。主な役割として、IPSIとそのメンバーが目的を達成できるよう支援する他、国際会議をはじめとするIPSI関係会合の準備、メンバー間やその他関係者との連携強化、意識啓発の促進等、SATOYAMAイニシアティブの活動を広く支援・推進する役割を担っています。

参加方法

IPSIは、生物多様性の恩恵と人間の福利のために、社会生態学的生産ランドスケープ(SEPLS)を支援・促進するすべての団体に開かれています。IPSIメンバーになると、活動発表や、協力活動への参加、情報共有の機会を得ることができます。具体的には、IPSI協力活動のSATOYAM保全支援メカニズム(SDM)への応募や、毎年出版されているSATOYAMAイニシアティブ主題レビューへの参加およびIPSIメンバーへの事例紹介等の機会があります。 新規加入希望団体からの申請書類は、半年に1度程度開催されるIPSI運営委員会によって審査されます。承認されるとIPSIメンバーになります。承認後は、半年以内にSEPLSに関する事例を1件以上提出していただくことになります。詳細はこちらをご覧ください。