IPSIニュースレター 2019年5月号

2019.05.22

IPSIニュースレター2019年5月号(日本語版)【グローバル・ランドスケープ・フォーラム京都2019、他】

皆様いかがお過ごしでしょうか。2019年5月号のIPSIニュースレターをお届けします。概要のみ日本語でご紹介しておりますので、詳細は本文をご覧ください。

1.グローバル・ランドスケープ・フォーラム京都 2019

2019年5月12日、京都にて 「グローバル・ランドスケープ・フォーラム京都2019」が開催され、政府、NGO、先住民族、民間セクター、ユース団体、市民団体、科学者およびメディアの代表者が参加しました。グローバル・ランドスケープ・フォーラムは持続可能な土地利用に焦点を当ててた主要会議の一つで、多くの場合、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の総会に合わせて開催されます。本会合では気候変動の緩和策と適応策について議論され、国内外より集まった専門家により革新的な対策案と現状の課題が共有されました。

IPSI事務局は、「SATOYAMAイニシアティブ」のブースを出展し、SATOYAMAイニシアティブおよびランドスケープ・シースケープ・アプローチを用いた取組について紹介しました。ブースに足を運んで下さった皆様、ありがとうございました。

本会合の詳細はこちら(英語)よりご参照ください。

 

 

2.G20 イノベーション展の開催(長野県軽井沢町)

2019年6月14日(金)~16日(日)、長野県軽井沢市にて開催される「G20 持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」の機会に、G20イノベーション展が併せて開催されます。経済産業省と環境省がエネルギーや環境に関する取組みを紹介するもので、SATOYAMAイニシアティブに関する展示も行われますので、皆様ぜひご参加ください。(参加費無料、事前登録不要。)

本展についての詳細はこちらよりご参照いただけます。

 

 

3.2019年 SATOYAMA保全支援メカニズム(SDM)プロポーザル募集

地球環境戦略研究機関(IGES)、環境省(MOEJ)、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)が共同で設立した 「SATOYAMA保全支援メカニズム(SDM)」では現在、2019年に採択するプロジェクトの提案を募集しています。SDMは、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)の保全と持続可能な利用を推進するプロジェクトに資金協力を行うことを目的としており、応募はIPSIメンバー団体のみ対象となっております。締め切りは2019年7月29日(土)です。

本件の詳細は地球環境戦略研究機関(IGES)のウェブサイト(英語)をご覧ください。

 

 

4.IPBESグローバルアセスメント報告書について

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)総会第7回会合が、2019年4月29日から5月4日、フランスのパリにて開催されました。本会合では、地球規模の生物多様性及び生態系サービスを評価した報告書が受理されました。本報告書では動植物およそ100万種が絶滅の危機に瀕しており、その多くは今後数十年以内に絶滅する恐れがあることが指摘され、国際的にも大きく報道されました。また、生物多様性の急速な損失を食い止められる可能性があることも本報告書では言及しています。

IPSI事務局員や多くのIPSIメンバーも専門家として本報告書に貢献しています。特にIPSIが提唱している多面的な機能を踏まえた土地利用計画、統合的ランドスケープ・流域管理、および生態系に基づく漁業管理などの概念は、生物多様性の目標を達成する為の有効な手段であると強調されています。国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)とIPBESは互いに協力していくことを合意しており、引き続きIPSIのネットワークを活用した協力関係を強化していきます。

本会合についての詳細は、こちら(英語)よりご覧ください。

 

 

5.ケースステディ紹介:国立東華大学(台湾)

IPSIメンバーである台湾の国立東華大学より「Building up Multi-stakeholder Cross-sector Partnerships for the ‘Xinshe Forest-River-Village-Sea Ecoagriculture Initiative’ in Eastern Rural Taiwan」と題されたケーススタディが提出されました。

農村地域に暮らす人々や先住民の生活は、かつては環境に優しい農業、林業、漁業および畜産業で成り立っていましたが、近年は都市化、従来農法、気候変動などの影響を受け、高齢化、生産ランドスケープの減少、景気後退、伝統的道徳や文化の消失といった問題を抱えています。また、農村地域において人の手により管理・維持されていた二次的自然環境の減少が生物多様性に及ぼす影響も問題になっています。「Forest-River-Village-Sea Ecoagriculture Initiative」は、それらの問題解決に向た計画の立案、実施、モニタリングを幅広いステークホルダーが協力して行えるよう、2016年10月に創立されました。

本ケーススタディの詳細はこちら(英語)をご覧いただけます。

 

なお、本ニュースレターで共有を希望されるイベント等の情報がございましたら、IPSI事務局までご連絡ください。また、記事は日本語版ニュースレターのみの掲載も可能です。皆様からの情報提供をお待ちしております。

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SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局
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電話:03-5467-1212(代表)
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