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IPSIニュースレター2019年7月号(日本語版)【IPSI第8回定例会合(IPSI-8)および生物多様性ポスト2020目標に向けたランドスケープ・アプローチに関するテーマ別専門家ワークショップ、他】
皆様いかがお過ごしでしょうか。2019年7月号のIPSIニュースレターをお届けします。概要のみ日本語でご紹介しておりますので、詳細は本文をご覧ください。
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1.IPSI第8回定例会合(IPSI-8)および生物多様性ポスト2020目標に向けたランドスケープ・アプローチに関するテーマ別専門家ワークショップ
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2019年9月2日~3日、「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ第8回定例会合(IPSI-8)」を熊本県にて開催します。今回は、その後続けて「生物多様性ポスト2020目標に向けたランドスケープ・アプローチに関するテーマ別専門家ワークショップ」を、IPSI事務局として国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の主催、生物多様性条約事務局および環境省、熊本県の協力により9月3日~5日に開催します。
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テーマ別専門家ワークショップは、2020年後半に開催される生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)にて採択予定の「生物多様性ポスト2020目標」の検討プロセスに貢献することを目的としています。
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本ワークショップでは、2011年から2020年までの「国連生物多様性の10年」においてIPSIが培ってきた経験に基づき生物多様性保全におけるランドスケープ・アプローチの有効性を示すとともに、このアプローチが将来的にどのように生物多様性保全に貢献し得るかについて議論します。
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IPSI第8回定例会合およびテーマ別専門家ワークショップの他、公開フォーラムも開催される予定です。
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本会合および参加登録についての詳細は、こちら(英語)をご覧ください。
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2.国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)サイドイベント
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2019年7月15日、ニューヨークで開催された「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム2019」(HLPF)において、UNU-IASは関係機関との共催により「SATOYAMAイニシアティブ 自然と共生する社会~ランドスケープとシースケープに関するコミュニティのための包括的アプローチ~」と題したサイドイベントを開催しました。
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本イベントでは、自然共生社会の実現を目指すSATOYAMAイニシアティブの活動が紹介され、特にIPSI協力活動の一つとして国連開発計画(UNDP)が実施する「SATOYAMAイニシアティブ推進プログラム(COMDEKS)」でみられるような生態系・生物多様性保全と持続可能な暮らしの両立を促進するコミュニティ・ベースのランドスケープ・アプローチから得られた教訓が共有されました。参加者は、COMDEKSなどの取り組みとともにSATOYAMAイニシアティブで提唱している包括的なアプローチが持続可能な開発目標(SDGs)、生物多様性戦略計画2011-2020、愛知目標などの国際的な取り組みを推進し、さらにはポスト2020年世界生物多様性枠組の基盤としての役割を果たし得ると結論づけました。
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3.新刊のお知らせ:SATOYAMA保全メカニズム(SDM)進捗報告書
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IPSI協力活動の一つとして、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)の保全と持続可能な利用に関する優良事例となるような有望なプロジェクトに資金協力を行うことを目的とし、2013年に公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)、日本国環境省、国連大学サステイナビリティ高等研究所が共同で「SATOYAMA保全支援メカニズム(SDM)」を設立しました。2013年以降毎年、IPSIメンバーによる応募の中から選ばれたプロジェクトに資金協力を行ってきました。
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今回、公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)は、これまで協力してきたIPSIメンバー30団体のプロジェクトの活動を評価した「Achievements, challenges and ways forward for the Satoyama Development Mechanism: A self-assessment by the SDM Secretariat」と題したSATOYAMA保全支援メカニズム(SDM)進捗報告書を発行しました。本報告書には、IPSIの戦略目標の達成、愛知目標および持続可能な開発目標への寄与、根本的な変化を可能にする環境づくりの観点から、SDMの取り組みとその有効性について詳細な評価を掲載しています。
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4.GEF-SATOYAMAプロジェクト季刊ニュースレター
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IPSI協力活動の一つである「GEF-SATOYAMAプロジェクト」は、世界の生物多様性ホットスポットを対象として、伝統的知識および現代的知識に基づいた持続可能な資源利用、生物多様性保全に向けた国際目標への貢献を通じ、自然共生社会の実現を目指すプロジェクトです。 |
GEF-SATOYAMAプロジェクトに関する2019年1~6月までの活動について季刊ニュースレターが発行されました。本号が最終号となります。
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ニュースレター(英語)は、こちらよりご覧いただけます。
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5.IPSIメンバー活動紹介:デル・ビアンコ財団(ライフ・ビヨンド・ツーリズム)による写真コンクール
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IPSIパートナーのライフ・ビヨンド・ツーリズム(イタリア)は、地球環境のバランスや気候変動に起因する文化・自然遺産の脆弱性をテーマに、特に若い世代に向けた幅広い意識向上戦略の一環として「ヘリテージ・フォア・プラネットアース賞」写真コンクールを実施中です。
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本コンクールでは入賞10作品、最優秀賞1作品が選出されます。コンテストの詳細は、こちら(英語)よりご覧いただけます。
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6.新IPSIメンバー紹介:ジャワハルラール・ネルー大学 環境科学部
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1974年創設の同大学環境科学部は、インド政府から支援を受ける、南アジアの環境科学分野の学際領域における高等教育・研究の先駆的拠点です。本学部は、インド国内だけではなく、海外でもアカデミック・アイデンティティを確立していると評されています。気候変動、生物多様性、汚染、社会生態学的システム、持続可能な開発といった、物理学、化学、地質学、生物学および分野横断的テーマで取り組まれている研究・開発プログラムを通じ、教育プログラムを強化し、政策立案プロセスにおける科学的知見の向上に寄与するとともに、科学の現場での実践への転換に貢献しています。 |
7.ケースステディ紹介: 太平洋環境森林組合(CORFOPAL)
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IPSIメンバーであるコロンビアの太平洋環境森林組合(CORFOPAL)より「Conservation on Private Lands Integrating Sustainable Production and Biodiversity in the Mid Dagua River Basin, Colombia」と題したケーススタディが提出されました。
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中央ダグア川流域(MDRB)では、農業の拡大、パイナップルなど清耕作物の作付、大規模放牧のため、ダグア川周辺の自然植生と生態系サービスの喪失が大きな問題となっています。この問題に対処すべく、CORFOPALは、地域コミュニティと協力して、環境の改善、持続可能な生産、民間保全活動の促進に取り組む参加型プロセスを展開し、自然保護と人間の福利向上の両立を目指してきました。
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本ケーススタディでは、MDRBで実施されている保全活動の概要に加え、自然資源の持続的保全を保証するための戦略として、私有地の市民自然保護区(NRCS)への転換に関わる参加型管理について述べています。 |
本ケーススタディの詳細は、IPSIウェブサイトのケーススタディのページにてご覧いただけます。
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8.お詫びと訂正: IPSIニュースレター6月号の表記誤りについて
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前回のニュースレターに掲載されている新IPSIメンバーの名称について、一部記載内容に下記の誤りがございました。深くお詫び申し上げますとともに、ここに訂正いたします。
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なお、本ニュースレターで共有を希望されるイベント等の情報がございましたら、IPSI事務局までご連絡ください。また、記事は日本語版ニュースレターのみの掲載も可能です。皆様からの情報提供をお待ちしております。
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SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局 |
国際連合大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) |
□連絡先やメールアドレスに変更があった場合は、事務局までお知らせください。 |
*SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)は、日本国環境省の支援により運営されています。 |
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