2013年12月4日IPSI事務局と太平洋地域環境計画事務局(SPREP)は「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップのチャレンジと機会、太平洋地域からの視点」と題するパラレル・セッションを「第9回自然保全と保護地域に関する太平洋会議」において開催いたしました。
パラレル・セッションは、第一部「SATOYAMAイニシアティブ、パートナーシップとその活動」、第2部「太平洋地域での社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)と関連活動」と題し、各部とも、基調講演、事例紹介、パネル・ディスカッションで構成されました。
プレゼンテーションは、成功事例の再生産や問題の解決、同様のプロジェクトや政策の策定等への寄与するために、コンセプトや実際のプロジェクトの事例を紹介することで共通理解の促進を図りました。また、太平洋地域での現状と島嶼国の開発状況に即した政策実施の要素を特定しました。
パネル・ディスカッションでは、SATOYAMAイニシアティブの有効性や、どのように太平洋地域での協力を深化させるべきかについて話し合われ、以下の点に関する指摘がありました。
-生産ランドスケープ・シースケープにおける持続可能な資源利用の促進は、人間の福利を確保し地域の回復力を促すため、生物多様性保全の観点からも非常に有効である。
-情報共有・現場レベルでの優良事例の提供・地域の能力開発や教育の促進は非常に重要であり、そのためSATOYAMAイニシアティブとそのパートナーシップは最も有用な手段である。
-太平洋地域では、ランドスケープ・シースケープでの統合的管理やコミュニティ・レベルでの持続可能な資源利用に関する意識の欠如等が未だ問題として残っている。
-ランドスケープ・シースケープ・アプローチにおいては、州や県等の地方政府がより大きな役割を担わなければならない。
-キャパシティを強化するためには現在所有している知識を活かした協力活動に焦点を置くことが必要。
-資源の動員と適切な運用が現段階で必要な要素であるため、コミュニティ主導のプロジェクトに最新かつ関連性を持たせることを奨励すべき。
-各団体の活動への相乗効果や相互強化のためには、多様な団体や関連ネットワーク・パートナーシップとの協力が推奨される。
基調講演、プレゼンテーションの資料は、以下からダウンロードが可能です。
セッション資料
プレゼンテーション