SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局(国連大学サステイナビリティ高等研究所)及び日本国環境省は、石川県との共催で、「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ第7回定例会合(IPSI-7)」を2018年9月29日から10月2日まで石川県金沢市にて開催しました。
IPSI定例会合は、IPSI総会と公開フォーラムの2つの会合で主に構成されています。IPSI-7では、2018年9月30日(日)に「SATOYAMAイニシアティブの生物多様性愛知目標及び持続可能な開発目標(SDGs)への貢献」と題して、公開フォーラムを開催しました。IPSIメンバー以外の一般の方も対象に、国内外の専門家が、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)の評価プロセスを含む、SATOYAMAイニシアティブにまつわる幅広い知見を共有し、参加者間で、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)の活性化と持続可能な管理について議論しました。
10月1日(月)に開催されたIPSI総会(IPSIメンバーのみが対象。一般非公開。)では、IPSIの今後の運営・活動の方向性について情報共有及び意思決定を行いました。ワーキンググループセッションでは、生物多様性戦略計画2011-2020や愛知目標、国連の持続可能な開発目標(SDGs)などへの継続的、潜在的な貢献について議論を深めました。参加者は、これらの議論を踏まえた「石川声明」に合意し、また愛知目標やSDGsの達成に向けた活動の評価に使用される多くの指標を共有しました。
10月2日(火)には、参加者はUNU-IASいしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(OUIK)の協力のもと、石川県が主催した能登半島へのエクスカーションに参加し、日本の里山・里海と直に触れ合いました。
プログラム: IPSI-7公開フォーラム
開会の挨拶
- 竹本 和彦 国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)所長
- 正田 寛 環境省自然環境局長
- 谷本正憲 石川県知事 (代読:石川県企画振興部長 吉住秀夫)
基調講演
- 「SATOYAMAイニシアティブの生物多様性愛知目標及び持続可能な開発目標(SDGs)への貢献」
武内 和彦 (UNU-IAS上級客員教授、 東京大学サステイナビリティ学連携研究機構長、公益財団法人 地球環境戦略研究機関理事長) - 「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学‐政策プラットフォーム(IPBES)地球規模アセスメントの概要」
エドワルド・ブロンディジオ(インディアナ大学教授、生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)地球規模アセスメントレポート共同議長)
パネル討論
- 「マルチスケール・シナリオ分析から見る今後の自然環境」サイモン・フェリエール (オーストラリア連邦科学産業研究機構上級主席研究員、オーストラリア国立大学教授、国連環境計画世界保全モニタリングセンターフェロー)
- 「SATOYAMAイニシアティブ推進プログラム(COMDEKS):コミュニティの活動による愛知目標への貢献」 渡辺 陽子(国連開発計画(UNDP)グローバル・マネージャー)
- 「SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワークの取組み」佐々木 真二郎(SATOYAMAイニシアティブ推進ネットワーク事務局、福井県 安全環境部 自然環境課長)、「生物多様性びわ湖ネットワーク活動紹介」宮原 義則(生物多様性 びわ湖ネットワーク、積水樹脂株式会社 生産技術部 品質管理グループ長)
- 「里山の持続可能な保全を目指した珠洲市における取組み」 宇都宮 大輔(珠洲市自然共生室 自然共生研究員、金沢大学環日本海域環境研究センター 連携研究員)
- モデレーター: 瀧口 博明(国連大学サステイナビリティ高等研究所プロジェクト・ディレクター、IPSI事務局長)
プログラム: IPSI-7 総会 全体会議
開会挨拶
- 竹本 和彦 (国連大学サステイナビリティ高等研究所長)
- とかしき なおみ (環境副大臣)
歓迎挨拶
- 谷本 正憲 (石川県知事)
ビデオメッセージ
- クリスティアナ・パシュカ・パルマー(生物多様性条約事務局長)