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SATOYAMA イニシアティブ創設から12年間の活動成果をまとめた報告書を発表

2022.12.08

この新たな報告書、『IPSI 10年報告書2010–2022(英題:International Partnership for the Satoyama Initiative (IPSI) Decade Report 2010–2022)』は、自然共生社会実現に向けたIPSIの活動と成果の概要をまとめています。2010年に発足したIPSIは、現在では世界各国から292の組織が参加し、人間と自然の持続可能な関係を育むために取り組むネットワークへと成長を遂げました。本報告書は、その12年間の主な活動や政策、科学的な影響、生物多様性条約の愛知目標やSDGSの達成に向けた貢献などを紹介しており、カナダのモントリオールにて開催された国連生物多様性条約第15回締約国会議(CBD COP15)にて、12月7日に開催されたUNU-IASのサイドイベントの一環として発表されました。

本報告書は、2010 年以降に IPSI 加盟団体によって実施された社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)に関する 251 件のケーススタディおよび 58 件の協力活動について概説しています。これらの活動は、いかにSEPLSが食糧と水の安全保障、気候変動の緩和と適応、災害リスク軽減、健康、地域コミュニティの社会経済的発展に貢献しているかについての理解を深め、豊かで多様な研究成果を提供してきました。

さらに、SEPLSの持続可能な利用のために、IPSIがいかに様々な価値の保全や理解、地域や先住民の伝統の重要性、さらには文化に寄与してきたかを詳述しています。また、いかにSEPLSがCOVID-19に影響を受けたかや、SEPLSが人々の健康やウェルビーイングにもたらす便益など、COVID-19パンデミックによる影響についても報告しています。

ポスト2020生物多様性枠組に沿った形でのIPSIの連携強化に焦点を当て、IPSIの今後の優先事項の特定も行っています。

本報告書(英語)は、UNUコレクションからダウンロードいただけます。