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APC2サイドイベント:効果的な地域ベースの保全のために専門家らがランドスケープアプローチに注目

2022.06.06

2022年5月26日、IPSI メンバーであるコンサベーション・インターナショナルとIPSI事務局を務めるUNU-IAS は、第2回アジア国立公園会議(APC2)で、「OECMsを機能させるー効果的な地域ベースの保全のためのランドスケープアプローチー」と題したサイドイベントを開催しました。本イベントでは、「保護地域以外の場所で生物多様性保全に貢献する場所(OECMs)」の指定と管理を行う上で、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)の潜在的な可能性について探求しました。

OECMsは、より広範なランドスケープの中で生物多様性の保全を確保するために、生物多様性条約(CBD)の下で新たに推進されているメカニズムです。OECMsは、公園や保護区よりも多様な土地利用や人間と自然との相互作用を可能にすると期待されています。
OECMsの政策プロセスに貢献するために、UNU-IASとコンサベーション・インターナショナルは、ランドスケープ管理に関する長年の経験から情報とアイデアを収集し、得られた教訓をOECMの指定と実施に適用するプロジェクトを開始しました。

パネルディスカッションでは、William Dunbar氏(コンサベーション・インターナショナル)、柳谷牧子氏(UNU-IAS )、Kathy MacKinnon氏(IUCN-WCPA) 、名取洋司氏(秋田国際教養大学)、Bhavya George氏(キーストーン財団)が、参加型プロセスの重要性や地域コミュニティとの連携、OECMsの認識と維持について議論を交わしました。

パネリストたちは、多くの潜在的なOECMsに見られる人間の影響力の大きさから、生物多様性の保全と社会的公平性を確保するためには、地域コミュニティと協力することが重要であると強調しました。また、ランドスケープ・アプローチは、包摂的な参加型プロセスを実施する上で効果的な手法であるといった意見も上がりました。

本イベントは、IPSI協力活動の下で予定されている専門家を交えた対話シリーズの第2回目として開催されました。第1回イベントは、コンサベーション・インターナショナル・ジャパンのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。