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IPSIミニ・ニュースレター 2022年12月号

IPSI事務局より、年末のご挨拶を申し上げます。

本年も皆様より多大なるご支援とご協力を頂きましたこと、心より感謝申し上げます。今年は生物多様性にとって重要な年であり、生物多様性条約の締約国会議は、先住民の権利を尊重しつつ、2030年までに世界の陸域、陸水域、沿岸域、海域の少なくとも30パーセントを保全し、種の絶滅に対して緊急に対応し、劣化した生態系を回復するという、歴史的合意を結びました。

今後もIPSIメンバー・パートナーの皆様と協力して、ポスト2020生物多様性枠組(昆明・モントリオール生物多様性枠組)を実施してまいります。

本ニュースレターで配信を希望されるイベント情報や新しいケーススタディ・活動に関するニュースがあれば、IPSI事務局までご連絡ください。皆様からの情報提供をお待ちしております。
良いお年をお迎えください!

-IPSI 事務局
IPSI最新情報:
  • COP15におけるSATOYAMAイニシアティブ
  • IPSI 10年報告書 2010-2022
  • 原稿募集 など
ニュース
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Photo by UN Biodiversity

COP15におけるSATOYAMAイニシアティブの貢献

2022年12月7日から19日にかけて、カナダ・モントリオールにおいて、 国連生物多様性条約締約国会議(COP15)が開催されました。IPSI事務局と多くのIPSIメンバーは、ポスト2020生物多様性枠組や、 人間と自然との関係の変革に関する重要な議論を進めるために、会議と一連の関連イベントに参加しました。

IPSI
事務局は、以下のイベントを共催、または登壇者として貢献しました:

IPSI 10年報告書 2010-2022

IPSI Decade Report newsletter banner
IPSI事務局は「IPSI 10年報告書 2010-2022」を発刊しました!

2022
年12月7日、国連生物多様性条約締約国会議(COP15)の サイドイベント において、報告書の発表を行いました。

報告書の作成にあたり、写真やIPSI活動の経験談をご寄稿いただいたIPSIメンバーの皆様に感謝致します。

本報告書は、2010年に愛知県・名古屋市で開催された国連生物多様性条約締約国会議(COP10)において発足したIPSIの10周年を記念して作成されました。2010年以降にIPSIメンバーによって実施された社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)に関する251件のケーススタディおよび58件の協力活動について概説しています。これらの活動は、いかにSEPLSが食糧と水の安全保障、気候変動の緩和と適応、災害リスク軽減、健康、地域コミュニティの社会経済的発展に貢献しているかについての理解を深め、豊かで多様な研究成果を提供してきました。

IPSI 10周年記念レセプション

IPSI COP15 cocktail party
IPSI事務局は、国連生物多様性条約締約国会議(COP15)において、IPSIの10周年を記念したレセプションを開催しました。IPSIメンバーや関係者が集まり、これまでの活動を振り返るとともに、今後のパートナーシップの在り方について議論しました。
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公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)の三輪幸司氏から、2013年から2022年にかけて26ヵ国59プロジェクトに資金提供したSATOYAMA保全支援プログラム(SDMの実績が紹介されました。
台湾・国立東華大学のポリーナ G. カリモヴァ氏は、台湾のSATOYAMAパートナーシップ (TPSI)の活動や、SDMプロジェクト、今後の計画を紹介しました。
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ファウスト・サルミエント教授のUNU-IAS来訪

2022年11月11日、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)にファウスト・サルミエント教授が来訪し、大学生やIPSI事務局スタッフに対し「Montology Palympsest: The New Geographies of Mountain Conservation」と題した発表を行いました。
彼の講演では、持続可能な開発プログラムを支援するための再生開発のパラダイムの変化は、社会生態系としての山の保全に適用されることで明確になると説明されました。先住民族の復興と脱植民地主義的な研究に対する世界的トレンドに伴い、保全のための根源的な革新は、山の収斂科学(山岳学としても知られている)が生物多様性の保全に関する古いパラダイムを解体し、山の景観をよりよく理解するために、いかに学際研究が必要かを実証しています。山岳学の詳細については、以下の出版物をご参照ください。

ファウスト・サルミエント教授は、IPSIメンバーである米国・ジョージア大学地理学部の教授であり、新熱帯山岳学共同実験室を主宰しています。人間と環境の相互作用、景観の変化、土地利用の変化の動態について、批判的な生物地理学的視点、モントロジー・レンズ、政治生態学的洞察、歴史的文書、社会生態学的なフィールド調査、持続可能性の代替シナリオのモデル化を用いて考察しています。
Fausto Sarmiento visit UNU-IAS
お知らせ

締切延長:SATOYAMAイニシアティブ主題レビュー第9巻要旨募集

「SATOYAMAイニシアティブ主題レビュー第9巻」の要旨をご応募くださった皆様、ありがとうございました。この度、応募締め切りが202315までに延長となりましたので、お知らせいたします。第9巻のテーマは、「ビジネスと生物多様性:社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SELPS)の文脈における相互のつながり」です。本テーマに関連する事例をお持ちのIPSIメンバーは、ぜひ要旨をご提出ください!

要旨(400 words)は Call for Papersのガイダンス に従い、2023年1月5日までに、SITR編集チーム(sitr@unu.edu 宛にe-mailでお送り願います。

SATOYAMAイニシアティブ主題レビューの過去の巻は こちらからご覧ください。

Land: 原稿の公募について

Land は、土地科学のあらゆる側面をカバーするオープンアクセス・ジャーナルで、現在「山岳保全の展望」と題する特集号への投稿を募集中です。

法的、社会的、文化的、財政的な枠組みが、山岳環境が提供、規制、支援、文化的生態系サービスやその他の便益の役割を確保するのに役立つこと、すなわち、より良い山岳保全の必要性を強調することを異なる研究分野や明確な焦点から証明する投稿を歓迎しています。

原稿の応募締め切りは2023年4月1日です。
出版物

政策提言書「生物多様性保全における文化への認識と支援を呼びかける」

最新の政策提言書では、効果的な地域ベースの保全における文化の役割を認識・支援するための提言を行っています。

本書 「Recognising and Supporting the Role of Culture in Effective Area-based Conservation(生物多様性保全における文化への認識と支援を呼びかける)」の 著者は、コンサベーション・インターナショナルのウィリアム・ダンバー氏、IPSI事務局のスニーサ・サブラマニアン(リサーチフェロー)および柳谷牧子(事務局次長)です。

Montology Manifesto: Echoes Towards a Transdisciplinary Science of Mountains

ファウスト・サルミエント教授が執筆した、山岳学に関する論文「Montology Manifesto: Echoes Towards a Transdisciplinary Science of Mountains」をご紹介します。

原型となる山は、いくつかの垂直次元のメタ地理学を形成します。山の比喩は、アニミズム的な信仰体系やカルト宗教だけでなく、軍事戦略、経済的潜在力、科学的イノベーションを発展させる上で重要な指針として残っています。本稿では、自然史の機械論的説明によって山が知られるようになった西洋の知識を、他の認識論と統合する必要性を説明しています。山岳科学者は、一般化可能な山岳現象の探査、実験、実用的な解釈を必要とする直線的なアプローチを開発しました。
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ニュースレターで配信を希望されるイベント等の情報がございましたら、IPSI事務局までご連絡ください。

また、日本語の記事をお送りいただければ日本語版ニュースレターに掲載いたします。

SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局国際連合大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)東京都渋谷区神宮前5-53-70電話:03-5467-1212(代表)E-mail: isi@unu.edu

連絡先やメールアドレスに変更があった場合は、事務局までお知らせください。当ニュースレターの配信登録はこちら

Cover photo by Olivier Collet on Unsplash

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The activities of the IPSI Secretariat are made possible through the financial contribution of the Ministry of Environment, Government of Japan

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